社労士試験【独学】 ③選択式対策に必要なテキストと勉強方法
ここでは、社会保険労務士試験の選択式対策について、私の見解を書こうと思います。
社労士の試験は選択式と択一式があり、それぞれの全科目に最低基準点が設けられています。
選択式は大問1つに5個の空欄があり、3問正解が最低基準点となります。
択一式は大問1つに10問あり、4問正解が最低基準点となります。
択一式の4点は、ほとんどの方はクリアできると思います。
選択式の3点もほとんどの大問でクリアできますが、毎年、大問の1~2は難問で構成されるので、ここが解けずに不合格になることが多いのではないでしょうか。
令和2年度は統計調査の名称が五問全問を占める奇問が出題され
令和3年度は労働一般常識がかなりの難問でした。
奇問、難問には救済が入り基準点の引き下げが行われることがほとんどですが、引き下げられた基準点も取れないことも普通にあると思います。
選択式の基準点を取るためには、それなりの対策が不可欠だと思います。
私は令和2年度の選択式で基準点が取れずに不合格になり、
令和3年度はしっかり対策して、何とか合格することができました。
どのような対策をしたのか、お伝えできればと思います。
最高裁判例は毎年出題される傾向です。直近の判例が出題されることも多いです。
判例は基本テキストや過去問にもよく出てくるので、特段対策する必要がないと思われるかもしれませんが、判例集を購入してしっかり対策することが大切です。
判例は結果だけでなく、判決文の用語が空欄になるので、この用語を判例毎に正確に把握する必要があります。
例えば、
賃金全額払いの判例では「経済生活」
休業手当の判例では「生活保障」
がキーワードになります。
似たような言葉ですが、判例ではきっちりと使い分けがされています。
試験の本文から正誤判定することが難しいことも多いですが、
知っていれば確実に得点することができます。
判例集を見ていると、他の判例にも出てくる頻出用語や、似たようなことを争っている裁判でも着目点が異なり違う用語が使われていることに気づくことができます。
基本テキストで飛び飛びに判例見るよりも、判例集を読むことでいろんな気づきが出てきます。
判例対策は怠ることは出来ないので、初めて試験を受ける方もしっかりと対策をした方がいいと思います。
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労働安全衛生法は対策が難しいですが、1から3メートルに係る規制は整理しておけばいいと思います。
安全衛生規則等を調べて、本試験間際に何度か目を通しておきましょう。
②一般常識(労働、社会保険)
統計調査は中身だけでなく、統計調査の名称、基幹統計なのか一般統計なのか、総務省なのか厚生労働省なのか、調査の頻度(毎月、毎年、数年に一度)等も覚えておいた方がいいです。
ちなみに令和2年度試験では、全問(5問)が調査の名称を答えるものになっていました。
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より対策したい方は、以下の本も活用しましょう。
ちなみに令和3年度試験の労働一般常識のAの問題は、本書に記載されていたので本書を活用していた方は正解できていたと思います。
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③雇用保険
最低でも基本テキストに載っている助成金は正確に把握する必要があります。
名称だけでなく、内容も簡単に把握しておきましょう。
直近で創設されて助成金にも注意が必要です。
令和3年度は産業雇用安定が選択肢に出てきましたが、私は厚生労働省のホームページでこの助成金のことは把握していたので誤りの選択肢であることが判断できました。
厚生労働省のホームページをしっかり確認することも重要です。
④その他(労災、健保、年金等)
法改正や通知関係を抑えておく必要があります。
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厚生労働省のホームページにも法改正情報や企業等に注意してほしい点をわかりやすくリーフレット等で掲載されているので積極的に活用・こまめにチェックしておきましょう。
ちなみに、令和3年度試験ではパワハラの判定基準が出題されましたが、これも厚生労働省のホームページにリーフレットが掲載されていました。
以上が私の選択式対策です。
選択式の問題集も購入して解きましたが、問題集だけでは到底合格できたとは思えません。問題集は時間があれば解けばいいと思います。
択一式を正確に解く力と上記の対策で選択式は対応出来ると思います。
受験生の方は参考にしてみてください。
最後までお読みいただきありがとうございました。